中国地域CB/SB推進協議会

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特定非営利活動法人TRYWARP

〜まちの「こんにちは」を目指して〜

特定非営利活動法人TRYWARP(千葉県千葉市)

街づくり・観光・農業体験等の分野で地域活性化のための人づくり・仕組みづくりに取り組むもの

地域活性化・まちづくり



特徴・ポイント


・コンセプトの明確さ(「大学生と地域の交流」を「パソコン」を用いて)
・常識に囚われない発想力
・リアルなコミュニケーションに対する頑固なまでのこだわり・信頼



事業概要


「パソコン講習事業」「パソコンサポート事業」「学生と地域の交流事業 (コミュニティ事業・あみっぴぃ運営)」「制作事業(SNS制作・カスタマイズ・運営コンサルティング)」を事業の柱とし、大学生と地域の交流のきっかけ作りに取り組んでいる。



「こんにちは」と言える関係が増えれば、まちに愛着が生まれる

6年前。千葉大の大学院生だった虎岩さんは就職活動をしながらも、自分の身の回りに役に立ちながら社会に出ることもしたいと悩んでいた。起業するなら社会人になってからの方がいいのか? 起業セミナーの社長さんたちに聞いても意見は二つに分かれ、答えはでない。虎岩さんは気付いた。「正解なんてない。選んだ道を正解に変えるのが自分の歩みなんだ」。次の日、就活を止めた。

大学生が経験とお金を得ると同時に地域貢献にもなる。そんなことをしたかった。虎岩さんは大学時代に商店街とタイアップしてイベントを企画した。商店街を歩くと「虎ちゃん」と声をかけてもらえる、その温かさ。千葉大生の85%は一人暮らし。駅やまちで会った時、「こんにちは」と言える関係が増えれば、まちに愛着が生まれると思った。どうやって? 家電量販店でアルバイトをしていて、パソコンだと「ダブルクリックとは」というようなちょっとしたことで年配のお客さんに感謝してもらえた。パソコンを使えば、大学生が世代の異なる地域の人たちと交流することができる。
集めたのは、「地域はダサい。早く東京に行きたい」という学生たち。アルバイト募集という形で広告を出した。「千葉大発ベンチャー始まる。詳しくは説明会に来てくれ!」。2000枚のチラシを配り、10人のメンバーが集まった。


ビジョン実現のスキーム

パソコン ― 大学生なら誰でもできて、世代間交流につながる事業

「起業します」と世の大人に言って回ったら、口々に「最初のお金、どうするの?」と聞いてくる。何で社会に出るのにお金がかかるのか? NPO法人なら資本金不要。2003年10月に申請し、翌年1月に認証を受けた。事務所は商店街の会長さんのご好意で無料で貸していただけることになった。資本金がないおかげでたくさんの人のご縁を手に入れることができたと虎岩さんは言う。
まずはパソコンを教える事に取り組んだ。どんなパソコン教室を作れば既存の教室と差別化できるのか? 西千葉26箇所の公民館と交渉し、サークル活動をしている主婦の皆さんにアンケートした結果、わかったのは「習いたい事がわからない」という事。スキルアップでなくていい。「パソコンプレックス解消大作戦」という事業を思いついた。苦手な人に教えると分からないことが増えるだけ。学生にも「わからない」と言われたら、「私もわかりません」と言ってくださいとお願いした。すると生徒は安心する。

「パソコンプレックス解消大作戦」は、大学生と地域住民と商店街の垣根を下げるため、商店街に客が来ない午後2時から4時に店を借りて実施したが、大学生と生徒さんとお店の空き時間調整が大変になった。そこで地元の研修室を借りて講座を開いた。しかし、3ヶ月コースだと年4回しか開けない。もっと交流を増やすため、「家まで出張プラン」を加えた。基本料4200円。「お茶を飲む出張サポート」である。お茶を飲む間に「学生さんですよね。地元どこなの?」みたいな会話が生まれ、「そうそう、あの時、こうだったのよ」という質問が出てくる。ところが、講座の卒業生が時間の経過と共にパソコンができなくなるという事がわかった。卒業したら満足してパソコンを使わなくなる事が原因だった。次のテーマは「パソコンに触ってもらうためにはどうすればいいか?」に決まった。


家までの出張プランの様子

西千葉コミュニティサイト「あみっぴぃ」誕生

虎岩さんたちはコミュニケーションのためにパソコンを使ってもらおうと考えた。コミュニケーションは他人が代行できないからだ。2006年、西千葉コミュニティサイト「あみっぴぃ」が誕生した。西千葉がテーマの自社開発SNSだ。会員は大学生と大人が半々。ルールは出来る限り設けない方針だが、「ネット上だけで会わないでください」と言っている。リアルが原点。ただ、ネット上でちょっとその人の姿を垣間見れればリアルがより豊かになる。そのツールとして「あみっぴぃ」を利用してもらいたいと虎岩さんは言う。

最初の10名には「卒業」してもらった。創業メンバーが集めた学生が次のメンバーになる。メンバーを入れ替えながら、まちの「こんにちは」を目指して、千葉大生と地域の交流が引き継がれていくのである。

団体概要

団体名:特定非営利活動法人 TRYWARP 代表理事 虎岩 雅明
住 所:千葉県千葉市
HPアドレス http://trywarp.com/



経済産業省発行「ソーシャルビジネス55選」引用