中国地域CB/SB推進協議会

  1. Top
  2.  > コミュニティービジネス事例【全国】
  3.  > 特定非営利活動法人生活バス四日市

特定非営利活動法人生活バス四日市

〜地域住民が主体となった
持続可能な公共交通づくり〜

特定非営利活動法人生活バス四日市(三重県四日市市)

街づくり・観光・農業体験等の分野で地域活性化のための人づくり・仕組みづくりに取り組むもの

交通


特徴・ポイント

・行政、運行事業者、地域住民のコラボレーション
・運営側のコンパクト経営の努力と、地域企業の協力
・生活バスを存続させたいという地域住民の強い思い

事業概要

路線バス廃止により公共交通の空白地域となった状況を解消すべく、新たな生活バスの運営を行う。バス運行は三重交通に委託。運営資金はバス路線沿線の企業からの協賛金、運賃、市の補助金で賄う。また、季節ごとのイベントとして日帰りバスツアーを企画し、新たな利用者の発掘にも努めている。

行政、バス運行会社、地域住民。機能する人が集まり協働した

平成14年5月31日でバス路線が廃止される。市にかけあったが財政難でだめだという。アンケートをとったりして再度行政にも言ったがどうにもならなかった。乗客も少なく、運賃収入もあまり期待できない。地域の企業に協賛金を募り、それを財源としてバスを走らそうと考えた。活動を始めると、全国的にも珍しいし、これからのモデルケースになるということで名古屋大学の教授たちも活動に参加してきてくれた。また、社会貢献に熱心なスーパーが別の地域で走らせているお買い物バスを羽津いかるが地区でもやってもいいと言ってきてくれた。そのスーパーが社会貢献の一環として一定金額を拠出するので、足りない分を沿線の事業者に出してもらい、必要な経費を捻出してはどうかという話になった。
次に路線の検討に移った。ニーズはあるのに乗客が少なかったのは、利用しにくいバス路線だったからだと西脇さんたちは考えた。高齢者だから急がない。個人的に参加している市の職員、運行事業者の営業の係長と一緒に、郵便局や医院等、地域をくまなく結びながら路線を検討した。「試験運行して、こういうバス路線であればお客さんが乗ってくれるという実績を作ろう」ということになった。当時、50万円の協賛金が集まっていた。この50万円で新路線での試験運行を何とか検討してくれと運行事業者に頼んだ。平成14年の11月から無料の試行運行が始まった。「我々の成功は、ポジションポジションで動ける人がいて、行政や運行事業者との協働がうまくいったから」と西脇さんは言う。
一番大変だったのは50万円集めることだった。沿線の企業にしょっちゅう行って、社会貢献ということで何とかお願いしますと頼んだ。しかし、試算では月120万円必要だった。運賃を高額にしたら乗ってくれない。金儲けのための事業ではない。家に閉じこもっている高齢者を外に出してコミュニケーションを図る。介護予防という考えの下にやっていた。120万円はとても無理。しかし地域としては必要だし、試験運行で乗客がいることも分かった。改めて行政に移動手段としての必要性を訴えた。同時期、手弁当で活動に参加してくれていた市の職員の方が行政の中で働きかけて、来年度からの予算を検討してくれていた。

バス乗降介護風景

NPO法人格を取り、有料で運行開始

地域住民に参画意識を持ってもらうためには無料ではいけないと西脇さんたちは考えていた。有料運行なら国交省の運行許可が必要だ。行政の補助金も住民グループには簡単には出まい。運行許可や補助金の仕組については行政の方が調べてくれた。NPO法人格を取り、平成15年4月1日から有料で運行を開始することができた。

料金は1回100円。1ヶ月1000円。6ヶ月5000円。1年1万円。普通は定期券・回数券だが、生活バス四日市の場合は応援券。応援券を買っていただいている方には毎月20日頃に来月も買ってくれるよう電話している。お客さんを増やすために、前出のスーパーがバスに乗って買い物に来た人にポイントを発行し景品と交換するシステムを作ってくれた。
西脇さんたちの「コンパクト経営」の努力と、協賛金を拠出する沿線の企業の方々の社会貢献意識、地域貢献意欲の高いスーパーの存在、行政の補助、いろいろな関係者の協力により、生活バス四日市は今日も走る。


生活バス四日市の運営体制


団体概要

団体名:特定非営利活動法人生活バス四日市 理事長 西脇 良孝
住 所:三重県四日市
HPアドレス http://www.rosenzu.com/sbus/

経済産業省発行「ソーシャルビジネス55選」引用