中国地域CB/SB推進協議会

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株式会社吉田ふるさと村

〜村民が株主 住民参加型村おこし〜

株式会社吉田ふるさと村(島根県雲南市)

街づくり・観光・農業体験等の分野で地域活性化のための人づくり・仕組みづくりに取り組むもの

地域産業振興


特徴・ポイント

・住民が株主という協力構造(吉田村民ネットワークを通じた販路拡大)
・徹底した商品作り(数百回の試食)
・無添加・安全・安心に対するこだわり

事業概要

過疎からの脱却を図ろうとする村の住民と行政が、地域の雇用を創出し、産業を振興する目的で事業を開始。安心できる食品づくりのために、原料は地元農家と契約し栽培された野菜やお米を使用し、食品添加物を一切加えない食品加工を行っている。特に「たまごかけごはん」は専用醤油の開発、シンポジウムの開催など、核とした取り組みに成長。

住民を株主に

かつて、主たる産業が製炭業という吉田村は、燃料革命のあおりを受け急速な過疎化が進行していった。そして、24年前、過疎化を防ぐために皆が働ける場所を作る必要があるはずだという考えの元、一商店主だった藤原氏は、設立趣意書をもって村の一軒一軒をまわり説得していった。その結果100人を超える村民の協力が得られ、住民を株主とする会社が誕生した。尚、現在でも住民の株主持分は、3割程度を占めている住民のための会社という姿勢を崩していない。


吉田ふるさと村 事業概要

最初の取組み:インフラ提供による収益の確保

吉田ふるさと村を設立し、最初に取り組んだのは水道事業であった。村で一体何が一番困っているだろうかということを考えた際に、水道の問題があった。水道に関しては、村に自営業者も存在せず、水道が破損した際には何十キロも離れた業者に委託する必要があった。そこで0から水道事業を構築するわけであるが、ここで村民株主であることが活きて来る。工事業務などは不慣れであったが、株主に土木建築業者の社長さんがおり、村のためなら・・ということで協力を仰ぐことができた。スタッフにも水道工事の資格を取得させ、この水道事業は、一時期は吉田ふるさと村の約半分の売上を獲得する大きな採算事業となり、他の不採算事業を補填する役割を担うことができた。不採算事業に関しては、村民が交流するための喫茶店ならびにタクシー事業があったが、これも村民の生活向上に大きく貢献していた。

村のつながりから広がる販売網

水道事業だけでなく、農業を活性化させるためには吉田村のおいしい水と寒暖差のある地形を活かした「もち」を売っていこうと考える。この「もち」を売るための販売網の広げ方もとても独特だ。吉田村出身のつてをたどって、「あなたが小さい頃に食べたおもちを売りたい。協力してほしい。」と吉田村のおもちの味を知る元村民を説得して、地縁を頼って売っていく。ふるさとのために人肌ぬいでくれる元村民の協力もあり、また無添加でおいしいということもあわさり、徐々に固定客がつくようになる。村民株主、村民による過疎脱却のための取組みであるからできたことだと考えられる。
品質や安全面に関しても他工場の見学や先進事例の研究を行い、精力的に取り組んでいる。結果、「吉田村のものであれば安全」というブランドを構築することに成功している。おもちにカビが出ても、「なるほどこれが無添加という意味なのだわ。」という主婦がいるほど、吉田村産への信頼度や無添加であることの意味が伝わっている。

「たまごかけごはん」専用醤油の大ブーム

当初から吉田村民を中心とした社員構成を続けているが、一人ではなくみんなの為にという意識を常に啓発して事業を運営している。いいと思ったらとことんやってみろという社風の元、「たまごかけごはん」専用醤油 おたまはんも生まれた。一人の社員の発案によるこの商品は、社員みんなの何百食という試食の元、改良を重ね商品として完成した。元々営業として卵屋に出入りしていた際に、「卵が売れない。何か卵が売れる商品を作ってくれないか?」という依頼を受けて社員で検討した結果、もっともポピュラーな卵料理である卵かけごはんに着目、卵かけごはんの専用醤油を作ってみてはという発想が形になった。安全でおいしいことはもちろんだが、そのユニークなコンセプトやネーミングが幅広い層に支持され、大変大きなブームとなり、吉田ふるさと村の知名度を大きく向上させるに至った。


おたまはん

安全安心でよいものを

現在も契約農家への営農指導も含め、無農薬、無添加の食品づくりに注力しているが、今後は、自社での農作物の生産もいよいよ始める予定だ。安全安心なよいものを一貫して届けたい。そしてそれが吉田町の雇用の確保と地域の活性化に大きく貢献するという確信をもって取り組まれている。

団体概要

団体名:株式会社 吉田ふるさと村 代表取締役 藤原 俊男
住 所:島根県雲南市
HPアドレス http://www.y-furusatomura.co.jp/
経済産業省発行「ソーシャルビジネス55選」引用