中国地域CB/SB推進協議会

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株式会社赤岡青果市場

〜農家の暮らしを豊かにしてあげたい
 地方卸売市場の挑戦〜

(高知県香南市)

街づくり・観光・農業体験等の分野で地域活性化のための人づくり・仕組みづくりに取り組むもの

地域産業振興


特徴・ポイント

・農家の負担を市場側が負担することで、農家が農業を続けられる仕組み
・営農支援を初めとする支援策の提供による「農作物の付加価値向上」
・奨励金システムによるWin-Win-Winの体現

事業概要

近年、農家の高齢化・女性化が進んでおり、市場に出荷しようにも車を運転できず、「もう農業を辞めよう」という農家も多い。そんな農家のために、様々な支援策を提供することで農業を継続してもらい、産地に活力を生んでいる。契約農家は3千軒を超え、取扱高も100億円超と地方市場では群を抜いた存在となっている(高知県内の地方卸売市場10社の合計が約200億円程度)。

父の夢、兄の夢を継いで代表に

高等学校卒業後、教師になる予定だった水田社長であったが、兄が戦争から戻るまでの間ということで父が設立した赤岡青果市場に入社し現在に至る。縁談で、結婚の条件として「実家の弟妹母の為に、向こう10年間市場からの給料の全額を仕送りする」ということを夫に理解してもらい、それを実行する。衰退する地方農業の中、「農家の暮らしを豊かに」という信念を貫き通している。

高齢化・女性化する中でも農業を続けて欲しい

これまでの市場は、買い手の要望を生産者におしつけ、価格に責任は持たないというのが一般的だった中、それでは、農家が継続して農業をしようとは思わない。特にこれといった産業が他になく、野菜作りにかけてきた市場管内では、野菜作りの振興以外に地域活性化の方法はないという信念の元、様々な農家への支援策を提供してきた。

社員による早朝集荷システム
高齢化が進み、山村の農家では、市場まで農産物を搬入するのも一苦労である。そこで社員が早朝に農家を巡回し、農産物を集荷することで農家の負担を軽減し、農家が農作業に集中できる環境を作り出している。これまで睡眠時間を削って農家が実施してきたことをかわりにやるため、農業の継続性の観点で大きな効果が現れてきている。また集荷する際に、各戸の農作物の概況を把握し、明日以降の正しい供給見込みの把握にも繋げている。これにより仲卸業者にとっても、赤岡にいくと確実にどれくらい仕入れることができるという安心感を与えることができている。また集荷にともなうダンボールなどの資材の配達も行うなど、極力農家の負担を減らす形をとるとともに、農家とのコミュニケーションを深めている。

地方小売業者を対象にした「せり」の仕組み
都市の消費者をターゲットにした大型の仲卸を対象にした「せり」だけではなく、規格外の農産物や小口ロットの農産物を地元の小売業者向けに扱う「せり」も実施することで、集荷した農産物を確実に売り切る仕組みを確立している。また個別集荷システムとこの規格外・小口ロットの仕組みがあることで、何らかの事情で以前ほど大量に農作物を作ることができなくなった農家でも農業を継続し、収入を得ることが出来ている。

無選別のはだか荷の受託
農家にパッケージングをしてもらうだけではなく、市場内に設置してある自社加工場においてパッキングを行う。またパッキングには先端技術を導入し、農作物自体の保存期間の延長等も可能にし、高い付加価値をつけることができている。これまで農家ごとに実施していたパッキングを自社加工場に集約することで投資に見合った効果をあげることができている。


奨励金
多くの農作物を供給していただいた農家への奨励金を支給。また合わせてたくさん買っていただいた仲卸業者にも奨励金を支給。市場だけでなく、儲けを分配することで市場に活力を生んでいる。

農家への「出前研修」
経営規模の小さな零細農家に対しても、産地に赴き集合研修を実施し、農薬情報の伝達や技術支援を行っている。

こういった通常卸売市場が提供しない仕組みも、「農家のために」という思いから採算性をしっかり保った上で実現することが出来ており、農家・市場・仲卸のWin-Win-Winという関係を作ることができている。


集荷場での積み込み風景

地域農業の活性化を目指して

水田社長には、これからも農家の方々が安心して農業に専心できるような市場を目指していき、共存共栄のモデルを発展させていきたいという強い意気込みがある。農家を大事にする水田社長の取り組みは社員にも伝わり、社員一丸となって地域農業の活性化に取り組んでいる。

団体概要

団体名:株式会社 赤岡青果市場 代表者 水田 幸子
住 所:高知県香南市
HPアドレス http://www.akaokaseika.co.jp/

経済産業省発行「ソーシャルビジネス55選」引用