中国地域CB/SB推進協議会

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有限会社やんばる自然塾

〜地域主体のエコツーリズム〜

有限会社やんばる自然塾(沖縄県国頭郡東村)

街づくり・観光・農業体験等の分野で地域活性化のための人づくり・仕組みづくりに取り組むもの

観光


特徴・ポイント

・設立当初からの地域の巻込み(単なる旅行業との明確な差別化)
・メディアの活用による顧客確保
・高い価格体系とそれにあったプログラムの構築・進化による、リピートの獲得

事業概要

沖縄県 東村慶佐次(げさし)における地域主体の自然学校。マングローブなどを活かした地域特性にこだわった少人数のエコツアープログラムや修学旅行の自然体験・文化体験プログラムの提供。修学旅行は去年は100件のキャンセルが生じたほど。環境啓発だけでなく、地域の観光客増加、雇用も生み大きな成果を生み出している。東村慶佐次を訪れる観光客は0から10万人にまで増加し、現在地域住民を中心に200名程度が活動に関与している。


やんばる自然塾 事業概要

過疎からの脱却

創業者の島袋氏は、ご両親の家業である農業を継ぐために那覇からUターン。農業をやりながら、過疎が進む地域を目の当たりにし、この素晴らしい自然を元に何かできないだろうかと考えていた。農村内の様々な役割を経る中で、区長に就任。何か新しいことを!という意識から「やんばる自然塾」が生まれてきた。

ホラから現実へ:住民主体の地域おこし

1995年区長就任を期に「夢づくり21委員会」を設立。当時21世紀が見えている中で、やんばるの地域おこしとして何かできることはないか、前向きに話し合う場をもった。気楽な会ではあったが、メンバーは相当人選し、ポシティブな人を中心に8名で開始した。とにかくホラをふこうということで、2年間色々と議論。マングローブが活用できるのではということで、西表島に視察にいく。そこで分かったことは、人は豊かな自然があるだけでは来ないということ。周辺施設の整備や、立入可の区域と禁止区域をきちんと分け遊歩道を整備したりして、自然と調和しながらの観光といったものを学ぶ。また、地域を巻込まないとうまくいかないと考え、ワークショップを区の主催で年間6回〜7回実施する。地域の将来像や、建物の配置、公民館の場所、公園、トイレの場所といったかなり具体性に踏み込んだレベルまで話し合う。その際に気をつけたのは将来的な発展を見据える視点である。例えば、区に運動場があった。この運動場は、200メートルトラックがあり区民が使っている。しかし観光客がきた場合は、あまりに地元色が強く使用できない。そこでこれを運動公園に改築し、観光客が来ても遊ぶことができる施設に変更した。4年間の区長の任期のちょうど終わりにプランが完成した。氏は、区の直営で話を進め自分は引退するつもりだったが、まわりから懇願され、結局「やんばる自然塾」を立ち上げる。

やんばるの理念

マングローブのカヌーツアーのカヤックをまず買ったが、1年くらいお客はこない。その間PR活動を進めようということで、全国で2番目にエコツーリズム協会を立ち上げた。エコツーリズムの理念の中で、地域の活力を出すことを考え、メディアに働きかける。98年に日本エコツーリズム大会が沖縄であったこともあり、大きくとりあげられ、下記特徴を打ち出すことで徐々にお客が増加していった。

地域主体
今までの観光は他力本願=旅行業者主体。地域外の人が仕掛けたのが大半。それでは自然は守れない。地域でできることを情報発信してそれを選んでもらう形に変えていく。

環境保全
地域主体でないと環境保全ができない。地域外の人達は、ここで環境が壊れても利益を得るために他にいくことができるが、我々はできない。豊かな環境がなければ活動の継続性が担保できない。

ホスピタリティ
一度きりで終わらせるのではなく、もてなしの心、求めるものを創り出していく。エンターテイメント的な要素もいれこんでいく

理念の実現化

実際に地域主体をどう実現しているか。今でこそ9割だが当初は100%地元採用。またプログラムを提供する上でも地元の農家や主婦を講師として巻込んでいる。顧客からサーターアンダギーを作りたいという要望があれば、その場で主婦をアレンジしていく。そういった地域のエキスパートを活用し、報酬を支払うことで地域と連携したプログラム提供ができている。また地域のお弁当屋さんに手数料なしで発注したり、他の観光資源やスポットに関しても無料で紹介することで、地域主体の取組みを実現。
環境保全という意味でも自然の許容範囲を見極め、あまり多くの観光客がこないように制限をしている。ホスピタリティという面では、全ての観光ガイドに対して、半年以上の研修とOJTを実施し、環境に関してだけでなく、沖縄の基地問題や様々なテーマに関して自らの意見を持った、魅力があり志が高いガイドを育成している。プログラムには、突然のプレゼントやどっきり的な要素も組み込み、必ず終了後にアンケートを実施しプログラムの改善を実施することで高い満足度を得ている。今後はこの取組みをソリューションとして他地域にも横展開していきたい意向だ。

団体概要

団体名:有限会社 やんばる自然塾 代表者 島袋 徳和
住 所:沖縄県国頭郡
HPアドレス http://www.gesashi.com/

経済産業省発行「ソーシャルビジネス55選」引用