中国地域CB/SB推進協議会

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特定非営利活動法人イー・エルダー

〜シニアの知的社会資産(得意技)を
活かし切る〜

特定非営利活動法人イー・エルダー(東京都渋谷区)

子育て支援・高齢者対策等の地域住民の抱える課題に取り組むもの

障害者や高齢者、ホームレス自立支援



特徴・ポイント

・企業のCSRや社会貢献活動に対する高い企画立案能力・営業能力
・全国の他の企業やNPOと協働するスケールアウトモデル
・ガバナンス、顧客志向、成果主義といった特徴的な組織マネジメント

事業概要

シニアの知的社会資産(IT知識・技術・経験・知恵・人脈・体力)を活用し、高齢者や障害者の社会参加・就業支援と非営利団体の活性化支援に役立つITを中心とした非営利事業を行う。|羝泥僖愁灰鷓得鹸鸞事業 ▲轡縫向け携帯電話講習 Webアクセシビリティ支援事業 ぞ祿下圓僚業支援 ゥ僖愁灰鵤稗垳修サービス事業 Υ覿箸悗裡達咤辧社会貢献プログラムの企画・開発・運営 といった幅広い領域を手がける。主力事業の´↓は、北海道から九州までの各地域の特定非営利活動法人・企業・福祉法人と協働事業(スケールアウト)を行っている。


障害者在宅就業支援事業の概要

2000年問題の年に

日本IBMの社会貢献担当部長であった鈴木氏は、2000年問題を契機に大量廃棄されるPCを見て、なんとかリユース(再利用)できないかと考える。社内の不要PCからソフトウェアとデータを消去し、再生作業を行ったうえで、新しいソフトを導入してリユースPCとしてNPOに寄贈する計画を立案。しかし、当時中古PCの残存簿価とソフトの購入価格が非常に高く寄贈する台数に限界があった。そこで、多くの企業から協力可能な第三の存在としてNPO法人を設立することを思い立つ。また2000年4月に定年を迎えることになっていた鈴木氏は、この時、自身も含め高齢でも働けるのに、会社を定年になってしまう人材を活用できないかと考えたという。そこで、単にボランティア的な活動ではなく、欧米の非営利組織を理想とし、社会性と事業性を両立させ、職員には企業なみの給与を支払い、利益を上げていく事業型NPOを目指した。そういった体制にすぐ賛同が得られるわけではなく、結果集まったシニア12名のうち、6名が賛同し、設立に至る。鈴木氏は結果的にこの侃々諤々の議論がその後の理念・目標の共有をはかる上で非常によかったと振り返っている。

自立への第一歩

設立当初は、日本IBMの資金・技術援助を受けながらリユースPCの寄贈プログラムを開始する。当初二年間は、IBMから資金的にいかに自立するかが鍵であったが、IBMの営業と社会貢献時代に培ったノウハウとネットワークを活用して、寄贈元を開拓していく。多くの企業の協力をとりつけ、中古PCの提供と再生費用1万円の寄付をいただいた上で、各地域の企業や団体に技術指導を行い再生作業を委託していく。再生工場先には障害者施設を拡大するなど、社会的意義を高めている。そうやって完成したリユースPCにマイクロソフトから無償提供を受けたソフトウェアをインストールし、全国のNPOに1団体最大5台まで寄贈をしている。各企業の社会貢献活動のプログラムとしても評価が高く、またNPOの活性化にも結びつく社会性の高い取組みと言える。現在、IBMとマイクロソフトへの依存は無くなり、50社以上の協賛と信頼を得て、真に自立した点も、特徴的だ。成果としては、述べ4500以上の団体に、累計15000台以上のリユースPCの寄贈を成し遂げている。
講習会事業では、シニア向け携帯電話講習が非常に好評だ。さらに単なる携帯電話講習に留まらず、リアルなシニアの声を聞くことで、高齢者向け機器の携帯電話会社の市場企画と製造会社の研究開発の場としても機能しはじめている。

シニアから障害者へと

当初は知的資産を持った高齢者の得意技を活かし切るという形で事業展開していたイー・エルダーだが近年変化が見える。「漁法を伝えて、一生を養う」というコンセプトに基づきITの技術をもった障害者も視野に入れはじめ、ITスキルが高い視覚障害者への在宅就業支援の実施。また、NTTPCコミュニケーションズからの支援事業にて、Webアクセシビリティ(障害のある人や高齢者を含めた誰もが、WEBサイトが提供する情報に容易にアクセスできること)支援事業も手がけている。累計42団体に資金助成と技術支援を実施することができ、NPO法人のWebアクセシビリティに対する認知度の向上と実際のサイトのアクセシビリティ率を向上させることができている。現在この成果を活かし、全国に広げていくために10数団体と在宅障害者との協働で「NPOウェブアクセシビリティ協議会」の設立準備中である。


中古パソコンの再生作業

特徴的な組織マネジメント:ガバナンスとスケールアウト

設立当初、直轄支部を各地に設立して事業の拡大を計ったが経営資源のロスが大きく、設立5年後に各地の自立的組織と協働による事業の地域展開(スケールアウト)に変更している。これにより各地域のNPOと有機的なつながりを保持しながら理念や活動を広げることができている。またそのほかの組織運営の方法も民間企業と比較しても遜色がまったくないほど整っている。設立当時からガバナンス機能の堅持、顧客志向の徹底、専任営業担当の配置、事業目標・計画、評価システムによるマネジメントを実行することで事業型NPOの先達として、社会的事業並びに事業型NPOの普及啓発を推進している。


団体概要

団体名:特定非営利活動法人 イー・エルダー 理事長 鈴木 政孝  
住 所:東京都渋谷区
HPアドレス http://www.e-elder.jp/

経済産業省発行「ソーシャルビジネス55選」引用