中国地域CB/SB推進協議会

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社会福祉法人フォーレスト八尾会

〜誰もが住みやすく働きやすい
社会福祉法人のまちづくり〜

社会福祉法人フォーレスト八尾会(富山県富山市)

子育て支援・高齢者対策等の地域住民の抱える課題に取り組むもの

障害者や高齢者、ホームレス自立支援


特徴・ポイント

・地域資源(伝統芸能、歴史、産業)を活かした物語性のある商品開発/企画力/紡ぎ力
・商工会や観光協会、大学、企業との連携
・社会福祉法人のやさしい(優しい・易しい)まちづくりという一貫したコンセプト

事業概要

平成9年の活動初期から始まった取り組みは、障がい者による観光土産品作りと喫茶店運営。平成16年には八尾がかつて、養蚕業で栄えた地であることにちなみ桑畑を再生し、さらに桑菓子工房、観光協会、製薬会社と協働して桑の葉を活かした特産品の開発を行う等、観光地における社会福祉法人のまちづくり活動にも力を入れている。

障がいのある人が住みよい社会、普通に働ける社会を地域全体で創る

フォーレスト八尾会が一貫して取り組んできたのは、障がい者の「地域で働きたい」を形にすることである。平成9年、フォーレスト八尾会の応援団の会長の自宅作業所を借りて、障がいのある方が働く場を作ったのが始まりだったと、活動をリードしてきた村上満さんは言う。八尾はおわら風の盆のまち。この伝統芸能と地場産業の八尾和紙を使ってお土産品を作れないか、という事で観光土産品部門を立ち上げた。また障がい者の中に接客業が好きな人がいたことから、喫茶店も併設した。その後、「僕は、施設の中にばかりいるのはいや」という若い男性が増えてきたので、農園部門を設立した。
人や地域の強みをどうやって見つけ、そこに活動をどう乗っけるか。障がいのある人が住みよい社会、普通に働ける社会を創るのが活動の目的。特定の人達による特定の活動に限定せず、ユニバーサルという視点で地域を巻き込む必要があった。そのために村上さん達が考えたのが「観光」。地域共通のテーマなので、ソーシャルサポートを得やすく、観光協会や商工会とも関わりやすくなる。


みんなで作った紙風船

自らビジネスチャンスを創っていくことが、「当たり前の社会」に繋がる

同情で買ってもらうことは目指さない。最初から商工会や観光協会で表彰を受けうる商品を目指した。観光土産品は、日本観光協会会長賞、日本商工会議所会頭努力賞そして全国観光土産品連盟会長努力賞を受賞してきた。平成15年度には中小企業庁の補助金を受け、おわら風の盆の舞台横の空き店舗を借り、工房風のたよりを開店、実験的店舗として3年間運営した。理念である「障がいのある人が普通に働ける社会」を商店街の協力のもとに実現できていると村上さんは評価している。
喫茶部門では、「心と体に良いものを提供する」をモットーに、素材の水と紅茶にこだわって他所では味わえない究極の紅茶を出している。またここは、精神障がいのある人が社会復帰の訓練をする場でもある。現在、3店舗で、注文、水出しや会計等、お客様へのサービス業務を行っている。
「なぜ、桑畑の再生なのですか?」という問いに対する村上さんの答えは独特だった。「僕らはリハビリやリカバリーを得意とする福祉事業。弱まった心や体を再びエンパワーする。だから、かつて八尾が養蚕で栄えたなら、もう一度復活させてみようとする。 地域も身体と同じで、リハビリ、リカバリーしようとしただけ。」。なるほど。八尾の歴史をひもとくと養蚕業でたしかに栄えている。桑の葉が食べられることもわかった。放棄田もたくさんある。もう一回桑を植えなおし、賑わいを取り戻してみたい。「独自に考えた。まちづくりに関係した行政の委員じゃない。」と村上さんは笑う。そこで工房「風のたより」内に桑菓子工房「まるべりー」を開店した。また、観光協会、製薬会社と一緒に企画した「おわら桑摘み茶」は、陸の玄関、空の玄関で販売されている。「おわら桑摘み茶の売り上げの一部は、おわらの育成や桑畑再生事業へとまわり、製薬会社と善の循環を仕掛けている」とのこと。
村上さんが唱える「社会福祉法人のまちづくり」が形をなしつつある。最初はここまでまち全体を巻き込むことになろうとは思ってもいなかったと村上さんは言う。ただ、障がい者が直面している現実を目の当たりにし、それをなんとか打開できないかと考えると、地域の人たちにきちんと理解してもらう必要があった。障がいのある人がこんなにいて、こんなにあたりまえに働くことができないということを地域の課題として同じ温度で共有していかなければいけないと思ったという。
そのためには、「自分達も、福祉福祉と言って国から面倒を見てもらうのではなく、自分達が自分達で自立する仕掛けを考える必要がある。経済産業省の空き店舗の補助金を活用したり、観光土産品の審査会等にも積極的に応募したりと創意工夫する努力も必要だ」と。
福祉施設でも、自らビジネスチャンスを創っていくことで、誰もが住みやすく、あたりまえのように働ける本当のやさしいまちづくりにつなげることができるのだ。


社会福祉法人が紡ぐ八尾風土(フード)プロジェクトY 相関図


福祉施設は、障がい者や高齢者のための社会資源の1つとして、たしかに「行き場」の提供を果たしてはいますが、それだけではありません。まちづくりを仕掛ける応援リーダーとしての魅力も兼ね備えていると思っています。,い弔任癲△世譴任癲△匹海任癲△箸い辰織罐縫弌璽汽襪了訶世鮖って「やさしさ(優しさ・易しさ)」づくりができる能力、急かす世の中において、あえて時間軸を変え、ウサギではなくカメの論理で、「ゆっくリズム」を提唱できる能力、0貎佑劼箸蠅笋修涼楼茲持っている「強み」を引き出せる能力、この3つの能力を活かし、富山八尾の地において、これからも古くて新しい風を吹かせていきたいと思っています。

団体概要

団体名:社会福祉法人フォーレスト八尾会 理事長 小林 次木
住 所:富山県富山市
HPアドレス http://www.cty8.com/forest/index.html

経済産業省発行「ソーシャルビジネス55選」引用