中国地域CB/SB推進協議会

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特定非営利活動法人里山を考える会

〜里山の仕組みを
持続可能な社会づくりに活かす〜

特定非営利活動法人里山を考える会(福岡県北九州市)

環境・健康・就労等の分野で社会の仕組みづくりに貢献するもの

環境(保護・保全)


特徴・ポイント

・取り組みに一貫して流れる楽しさ、ゆとり感
・一致点を探し、プラスアルファの価値を提供する
・採算確保のターゲットを絞り込む
事業概要

里山での保全を行うとともに、その知恵を持続可能な社会作りに活かす3つの活動、「農村での活動」、「都市での活動」、そして、それらでできた人々を繋ぎ、さらなる活動へ結び付けていく「つなぐ活動」を行っている。平成16年3月に八幡東区に活動拠点として「東田エコクラブ」を建設。当会のみならず、他のNPO、団体、企業等の協働の場として活用。


里山を考える組織と運営組織

里山の仕組みを持続可能な社会づくりに活かす

関さんは、里山の仕組みを持続可能な社会作りの一つの方法として捉え、身の回りのあらゆる動物、植物、建築、エネルギー、コミュニケーション等、多種多様な要素を活かす生活スタイルのデザインを「里山的暮らしのデザイン」として提案し活動を始めた。生活スタイルを変革しないと環境問題は解決しない。その手本が里山にある。里山の仕組み、成り立ちを勉強することによって変えるきっかけを掴みたいと考えている。里山は放置された自然ではなく、人が手を加えることで保たれてきた自然だと関さんは言う。それを見習って、どうやって里山の仕組みを都市生活に持っていくか。それを提案しようというのが里山を考える会なのである。


もりフォーラムの様子

採算確保のターゲットを絞り込む

NPOがどうやって利益を出すのかわからなかったと関さんは言う。米国のNPOの視察に行くと、向こうの収入源は自主事業と委託事業と寄付金。日本とは法制・税制が異なるため、税金を払うか、寄付をするかを企業は選択できる。だから米国のNPOの寄付金比率は高い。その仕組みが日本にはない。関さんは公共を徹底的にターゲットにしようと考えた。行政がやっているのは社会事業なのだから、ここをやれば全てが社会事業という発想だ。その代わり、自分達の固定費・運営費分を稼いだら、それ以上は必要ない。あとはミッションを追求したり、他のNPOを支援したりすることに時間を使えばいいと考えている。


一致点を探し、プラスアルファの価値を提供する

市の委託事業だった長野緑地公園の景観提案のときのこと。単に「楽しく遊ぶところ」ではなく、「生産しながら楽しめるところ」として提案しようと考えた。名づけて、「食べられる公園」。関さんはリタイアしたら百姓をやりたかった。その勉強を働きながらやっていた。食べるものでも、「おいしいもの」と「安全なもの」は違うことを知った。一番の贅沢は、自分が作ったものを食べること。しかし、一般人が百姓になるのはハードルが高い。3反ないといけない。お金がかかるので借りた方がいいと思った。生産する場所が欲しかった関さんたちと、きれいになれば良かった行政。考えが一致した。委託費は240万円。もとは草刈業務の委託だ。関さんは半分を草刈の業者への支払いにし、残りを自分達のプランの実現に使おうと考えた。例えば、指導を仰ぐ農家の方への講師代など。行政にとってはもともと草刈のみだったものが市民参加型のイベントになるので歓迎してくれた。一番大変だったのは地元の農家の方との意思疎通だったと関さんは言う。理解していただくのに2年かかった。
現在、里山を考える会が入居している事務所も、プラスアルファの価値を提供した例だという。相手は行政ではなく民間企業。東田の区画整理事業が終わり、デベロッパーが記念の時計台を建てるという話があった。それを聞いた関さんは、「時計台を建てるくらいなら、我々にお金をくれたら市民公民館を建てますよ」と提案したという。受け入れてもらった。地代を払うためにテナントを入れてもらったとのこと。将来的には建物を拡張し、いろいろなNPOを入れたいとのことだ。NPOのインキュベーション施設のイメージだ。
NPO業界を作りたい、と関さんは言う。「NPOはすごいよね。社会事業をやっている組織だよね」と認知させたい。いい給料を払って、いい人材を集めたい。関さんは、里山を考える会のスタッフに北九州一番の給料が払えるNPOにする、と約束しているという。


団体概要

団体名;特定非営利活動法人 里山を考える会 会長 関 宣昭
住 所:福岡県北九州市
HPアドレス http://www.satoyama.cn/index.html


経済産業省発行「ソーシャルビジネス55選」引用