中国地域CB/SB推進協議会

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特定非営利活動法人ネイチャリング・プロジェクト

〜「真に自立した人材育成を−
コミュニティビジネスの推進、社会起業家の支援・育成〜

特定非営利活動法人ネイチャリング・プロジェクト(鹿児島県鹿児島市)

企業家育成、創業・経営の支援に取り組むもの

教育・人材育成


特徴・ポイント

・自らのコミュニティビジネス体験に基づいた実践的なアドバイス
・様々な関係者のWin-Winを考える共感力・仕組み構築力
・「農」に関する卓越した知見

事業概要

「真に自立した人材を育てること」を目的に、退職予定者のためのコミュニティビジネスセミナーや、若者を対象としたイギリス社会起業家研修などを実施。 代表者の広告プランナー時代の能力、ネットワークを活かし、地元企業のCSRや委託事業を巻き込み、関係者全てをWin−Winにする仕組み作りに取り組む。


ネイチャリング・プロジェクトの事業概要

トマトから始まった新しい人生

36歳の時、体を過労で壊したことをきっかけに食の重要性に目覚め、食べたトマトの味が忘れられず自然農法の第一人者・清水幸次郎氏に弟子入りをする。修行の後、18ヘクタールの農地を所有し自然循環型農園「ネイチャリング・ファーム」を開園。広告プランナー時代の能力を活かし、地域の生産者とのネットワークを構築し、農作物の販路を拡大。ネイチャリング・ファームでの成功を元に、畑を耕すことから、人を耕すこと=人材育成の重要性を感じ、自身の経験を元にしたコミュニティビジネスや社会起業家の育成・支援を目的として2000年にネイチャリング・プロジェクトを設立。


ソーシャルビジネスの原点

ネイチャリング・ファーム時代、地域の農家が、特定品種の種を毎年購入したり、高価な農作業機械や農薬を導入することで、農協への依存性が高くなってしまい、収益性を圧迫していることを目の当たりにした。そこで自然農法を教え、安全安心な無農薬野菜の作り方を指導した。徐々に農家の人も熱心に作りはじめるが販路がない。市場に持っていっても規格外ということで最下層のランクにおかれる。そういった問題を解決するために、形では損をするが味はよいから加工で勝負できるのではないかと考える。昔のネットワークを活用し、福祉施設や病院の介護給食に提案を行う。無農薬の野菜は形もばらばらであるが、大きいので加工には向いている。さらに残渣の処理のために菌床を提供したことで、残渣は肥料となり、野菜を届ける際に回収ができる。こういった循環型の仕組みを作り出すことに成功する。事業実施の中、自身が取り組んでいることはソーシャルビジネスであるということに気づく。ソーシャルビジネスの海外事例の研究も進め、今後は農業だけでなく、ソーシャルビジネスを生み出すような人材を育てるようなプロジェクト型組織を形成できないかと考え始める。結果、農家が自立できるところをみはからってマーケットを全て農家に開放し、ネイチャリング・プロジェクト設立へと至る。

自然循環型農業のノウハウを活かして

ネイチャリング・プロジェクトの最初の収益となったのは、自然公園の管理委託業務であった。それまで芝生の管理のために、ヘリコプターを飛ばし除草剤をまいていたが、公園の上流には水源がある。安全性の面で大丈夫なのかという市民からのクレームに行政が困惑していた。そこで氏が持つ自然循環型農業のノウハウで、強酸性の微生物を培養して散布することで、芝以外の発芽をとめることができる形での対応を提案し実行。これにより住民のクレーム対応、環境保全を同時に達成。さらに、ユニークなのは大学と連携して、この効果の検証を論文のテーマとして研究させることで、それまで活気がなかった公園に定期的に巡回する人材を生み出したことだ。さらにこれまで人があまりいなかったことで駐車場を不当占拠していた地元の少年達にも働きかける。駐車場をスケートボードの遊び場にしていた子供達に話しかけ、合法的に遊べる場にするにはどうすればよいかの方法を教えてあげた。行政に利用減免願いを出し、法人保証人をつけ、使用許可を出させるまでの道筋をつけてあげた。これにより、地元の少年達に大きな自信を与え、子供達は自分達の遊び場を大事にするために綺麗に使う規則やルールも策定するようになった。これによって公園は完全に蘇り、今では活気ある公園となっている。こういった形で既存のリソースを使って行政と市民とを結びつけながらWin-Winの仕掛けを提供していく共感力・仕組み構築力が現在の支援の中でもコアとなっている。


地域でのソーシャルビジネス・コミュニティビジネスの発展のために

上述の経験を通じた社会起業家の育成プログラムとして、様々な座学ならびに実践型のプログラムを提供しつつ、地域全体にNPOで働きたい人材を呼び込む仕掛けも手がけている。「コミュニティ・ジョブセンター天文館」では、子育てを終えて一段落した主婦、定年を終えて退職した人材といった、今後は社会貢献の世界でスキルを発揮したいと願う人材に向けて、インターンシップのマッチングや、キャリア相談にのっている。また企業の社会貢献室と社会起業家とのマッチングも手がけ、地域でのソーシャルビジネス・コミュニティビジネスの支援に精力的に取り組んでいる。


講義の模様

事業者からのメッセージ

先の見えにくい社会情勢の中、真に自立した公益サービスの担い手づくりこそが、時代の要請ではないかと考えています。
私どもは約10年に渡り地方都市・鹿児島において、業種や職種、年齢などを問わず、様々な方に「社会起業家養成プログラム」を実施・提供させて頂き、構築してきたその実践を踏まえ、「ナショナルマネジメント」から「ローカルマネジメント」へのパラダイムの大転換が、今後ソーシャルビジネス/コミュニティビジネスが社会的成果を上げていくために必要不可欠であると考えています。
今後、「社会起業家養成プログラム」の初等・中等教育への展開や、若年者〜中高年者を対象とする、インターンシップ、利用者による運営関与や利用者同士の交流促進を含む「双方向型キャリアセンター」の確立に邁進していく所存です。

団体概要

団体名:ネイチャリング・プロジェクト 代表者 松村 一芳
住 所:鹿児島県鹿児島市
HPアドレス http://www.naturing.org/


経済産業省発行「ソーシャルビジネス55選」引用